ニュース

2016年9月12日

侍ジャパン女子代表優勝会見 5連覇の先に見据える世界への女子野球普及

9月11日まで韓国・釜山で開催された「第7回WBSC女子野球ワールドカップ」で全勝優勝、前人未到の5連覇を達成した侍ジャパン女子代表(マドンナジャパン)の優勝記者会見が、千葉県成田市の新東京国際空港内行われた。まず会見場に大倉孝一監督以下、コーチ、選手20名全員が華々しく登場。女王たちは疲れも見せず、誇らしげに5連覇の証である金メダルをひっさげて撮影に応じた。

まず大倉監督は5連覇の感想を求められ「ホッとしたというのが一番。やっと優勝に対し嬉しさが出てきました」と第一声。勝因については「今回は若い選手が多かったのですが、大会が進むにつれどんどん伸び伸びやれていたのがよかったです。キャッチャーの船越(千紘・平成国際大)などは大暴れできたと思います」と振り返った。

また、大会後だからこそ明かせる侍ジャパン女子代表のチームコンセプトも披露。 「このチームは投手陣を中心にいかに少ない失点に抑え、その上で攻撃するかがまず戦い方の基本。そう言った意味で里(綾実)を中心にピッチングスタッフがよくやってくれました。大量得点は思わぬ収穫。爆発的に打ったという手応えはないです」と話した。

その立役者である里綾実は「すごく楽しかった」と笑顔を見せながら、大会中のチームワークを語る。

「自分がやってやろう!というプレッシャーは無かったです。このチームは、それぞれが役割を理解し果たせる仲間。だから私も任された時に全力を出し切ろうと。みんなで勝ち取った優勝でしたね。
 あとは、前回MVPを獲ったということで世界から注目されるのはわかっていた。だから、そうやって注目してくれる選手やファン、何より仲間たちに恥じないピッチングが出来たことは良かったです。先発投手である以上、最後までマウンドに立っているのはやはり目標とするところですし、それだけに優勝を決める時にマウンドに立てていたというのは嬉しいです。任せてくれた監督に感謝です」と、最後は感謝の言葉で締めくくった。

一方、4番を中心に中軸としてチームを引っ張り、10打点をマークした川端友紀は「今は優勝が出来て安心しているところです」と、安堵の表情を見せる。

その上で圧勝の裏にある大会レベルの上昇にもこう触れた。

「特に投手陣は、変化球のキレが増しています。あれでコースを突かれたら嫌だな、という投手が出てきたので、2年後にはもっと増えてくるはずです。自分ももっと向上心を持ってレベルを上げていかないといけない」と早くも6連覇を見据える発言もあった。

そして、ベテランと若手を上手く融合させ、最強のチームを作り上げたキャプテン・志村亜貴子も「このチームをまとめようと苦労したことはなかった。みんなに感謝です」と笑顔で話したうえで、6連覇への道のりが平坦でないことを指摘した。

「特に、今大会3位に入ったベネズエラは、全てにおいてレベルが上がっていた。こういうチームはベネズエラだけではなくもっと出てくるはず。日本もレベルを上げていかないといつか追いつかれる」と気を引き締める。

そして大倉孝一監督は「女子野球を広める」という使命についてもグローバルな視線を向ける。大会中、アメリカのメディアにも取材を受けたことを明かした上で、指揮官は、「僕が女子野球に初めて携わった15年前は、とてもじゃないけどまず『女子野球をやる』という環境になかった。それを少しずつプレーできる高校を増やし大会を増やしてここまで来た。
 けど、ここはあくまでスタート地点です。侍ジャパン女子代表の選手たちが引き続き、自分たちのチームでも頑張っている姿を見せて勇気を与え、裾野をもっと広げていく。これなくしては女子野球の発展と強化はありません。これはマドンナジャパンの宿題だと思っています。こういった日本の姿勢がモデルケースになってくれるとよいと思います」と語った。

キャプテン志村もこれに呼応し、「全国の選手たち、少女たちはぜひここを目指してほしい」と、頑張る女子選手たちに力強いメッセージを送り、最後は大会6連覇と女子野球を広める誓い立て終了した。

かくして最強の侍ジャパン女子代表チームはこの日をもってひとまず解散。2年後の晴れ舞台へ向かって気高く美しいマドンナたちは、各チームでさらなる切磋琢磨を続けていく。

戻る トップページに戻る